2008年(平成20年)法徳寺新年法要



  

平成20年1月2日、法徳寺にて新年法要が行われました。
当日は、お正月らしい気持ちの良いお天気で、2回行われた法要も満堂でした。多くのお参り、ありがとうございました。
ここで、当日の副住職「伊東 英幸」の法話を、ご紹介させて頂きます。
 
<法話>
私、十二月の暮れに十日間入院を致しました。痔の手術をしたのです。たぶん皆さん「なんだ、痔かよ」と思われたと思います(笑)。
入院中も、友人からрェあり、「実は、今、入院中なんだよ」といいますと、大変、びっくりして心配してくれました。しかし、痔の手術といいますと、とたんに、「なんだ、痔かよ、心配させるなよ!」と、態度がガラリと変わりました。私としても、気楽に手術を受けたのですが、予想以上に、痛みがあり、大変でしたが、いい勉強にもなりました。

入院中、嬉しかったことが3つありました。
一つ目は、先生や、看護婦さんのはたらきぶりに感動したことです。仕事とはいえ、本当に、親身になって、面倒を見てくださったり、励ましてくださったり、夜中でも、痛くて眠れないと、ナースコールを呼べば、すぐに来てくれました。自分も、元気になったら、誰かの役に立ちたいと思いました。二つ目は、検査、手術後、48時間ぶりのごはんは、とても、美味しかったことです。しかし、食べるということは、出さなければなりません、それが、大変な痛みがともない、なかなか出せないのです。何とか、手術後、はじめて、便が出たときの嬉しかったこと、思わず、手を合わせ、念仏が出ました。三つ目は、私は、今回、入院したのが、個室だったのです、最初は、痛くて痛くて、誰とも、顔を合わせたくない、話しもしたくないという気分でしたし、気を使うことがなかったので、とても楽でした。しかし、しばらくしますと、一人で病室にいると、精神的にとても不安になりました。このまま、痛みが長く続くのではないか、便が出ないのではないか、お寺は、今頃、忙しくて大変なんじゃないか、考えることは、不安になること嫌なことばかりでした。しかし、そんな時、同じ患者どおし、語り合うことで、気楽になったし、はげみになりました。同じ、辛い思いをしている者どおし、話をしていると、自分だけが辛いのではない、痛いのではないと思うと頑張れる思いがしました。

 こうして、お寺にお参りしてくださった皆様は、愛する方を失った方が大半だと思います。。家で、一人でいるときは、どんな思いがするでしょうか、寂しい思いをしているのは、自分だけじゃないだろうかと不安になるときもあると思います。しかし、こうして、お寺にお参りして阿弥陀様の前に座らせてもらいますと、同じように、辛い経験をされた方々ばかりだということに気づかされると思います。阿弥陀様は、そんな思いをされている皆様に向かって、「寂しい思いをしているのは、あなた一人ではないですよ。私は、そんなあなたのそばをいつも離れることはありませんよ」と励ましてくださっているのです。

 先日、テレビで有名なスピリチュアルカウンセラーの江原啓之(えはら ひろゆき)さんが、「供養」とは、相手を心配させないこと。」とおっしゃっていました。皆さん、供養とは、どういう意味だと思いますか?供養という字は、供えるに養うと書きます。仏様にお参りする際は、お供え物をして、亡き方に喜んでもらおうというのが、養うという字の意味だと思います。しかし、浄土真宗の教えでは、養われているのは、私たちの方ですよと、教えてくださるのです。亡き方が、私たちのことを、いつも、心配し、守ってあげたいとはたらいてくださっているのです。亡き方に、心配かけないこと、人生を輝かせること、これが、最高の供養なのです。 ここで、私の好きな曲を、皆さんに聞いて頂きたいと思います。
山口百恵さんの曲です。彼女が、引退コンサートで最後に歌った曲です。

何億光年、輝く星にも、寿命があると  教えてくれたのは、あなたでした
季節ごとに咲く、一輪の花に、無限の命  知らせてくれたのも、あなたでした
Last song for you,last song for you  
約束なしの、お別れです
Last song for you,last song for you  
今度はいつと言えません
あなたの燃える手、あなたの口づけ  あなたのぬくもり、あなたのすべてを
きっと、私、忘れません  後姿、みないで下さい
Thank you for your kindness  
Thank you for your tenderness
Thank you for your smile  
Thank you for your love
Thank you for your everything
さよならのかわりに

眠れないほどに、思い惑う日々、熱い言葉で  支えてくれたのは、あなたでした
時として一人、くじけそうになる、心に夢を  与えてくれたのも、あなたでした
Last song for you,last song for you  
涙をかくし、お別れです
Last song for you,last song for you  
いつものように、さり気なく
あなたの呼びかけ、あなたの喝采  あなたのやさしさ、あなたのすべてを
きっと、私、忘れません  後姿、みないでゆきます
Thank you for your kindness  
Thank you for your tenderness
Thank you for your smile  
Thank you for your love
Thank you for your everything
さよならのかわりに  さよならのかわりに  さよならのかわりに


私は、この歌詞がとても好きなのです。さよならのかわりに、あなたの親切、あなたの笑顔、あなたの愛、あなたのすべてにありがとうと言って、お別れをする。浄土真宗も、さよならでお別れをする教えではありません。あなたに会えて本当によかった、ありがとうございました、また、お浄土で会いましょうとお別れが出来るのです。私も後から、必ず、参らせて頂きますと、浄土への旅をしっかりと歩ませていただくのです。
人生は、辛いことがあったり、失敗したり、後悔の連続だと思います。しかし、失うものが多いぶん、得るものもおおいのが人生です。亡き方は、仏様となって、いつも、皆さんの人生を輝かせるように願いはたらき続けてくださっているのです、そして、必ず、浄土へと導いてくださるのです。
                                                                  (法徳寺 副住職 伊東 英幸)

 法要後、壮年会のみなさんが甘酒をふるまって下さいました。