降誕会・永代経法要



5月11日(日)

 すっきりしない曇り空の中、今年の降誕会、永代経法要を勤修しました。参加者はあまり多くなく、他の合同法要との知名度の違いは大きいようです。今回も法要の意義と説明をしました。

永代経

 永代経とは、永代読経の略で「永遠に代々お経を読み供養し続けます」という意味です。一度でも法徳寺でご縁を頂いた方にはその意味を込め、住職自ら朝の勤行を勤めています。ですので永代供養としては、毎日のそのお経で済んでいるわけです。ところが今回のような合同での永代経は「総永代経」といい、皆さんより懇志を頂き、永代にお寺を護持、発展させて頂く資金とさせて頂き、その奉告を阿弥陀さまにさせて頂くものです。永代にご家族をお世話させて頂くお寺として、「請負させて頂きます」という奉告のお経と言えます。

 阿弥陀さまは「無量寿」(永遠のいのちがある)の仏さまです。永遠に皆さまを見守り、いつ何時どこで何をしているか、何を考えているか、私の供養をしてくれているか、私との思い出を忘れてないか、すべてお見通しだそうです。お浄土の仏さまを心配させない為にも、嘆き苦しまず明るい人生を送って下さい。そして思い出したときには手を合わせて下さい。

降誕会

 降誕とは、神や仏、偉大なる聖人などがこの世に出生することです。キリストならクリスマスが降誕祭、お釈迦様なら4月8日の花祭りが、灌仏会(降誕会)として営まれます。それらに比べると大変地味ですが、我が浄土真宗の宗祖が生まれた日ですから、大変めでたい日として各地のお寺で法要が勤められます。

 詳しい説明は省きましたが、宗祖親鸞聖人は1173年、京都日野の里にお生まれになりました。それから90年の生涯を終えるまでご尽力を尽くし、浄土真宗の教えを我々に残して下さいました。約750年前にお亡くなりになってはいますが、私たちの心のよりどころである、お念仏の教えを導いて下さった方ですから、そのお誕生日も大事に祝福するわけです。同じように皆さんの亡くされた大事な方の誕生日も、お祝いすべきとまでは言いませんが、忘れないであげて下さい。その誕生日にはお墓参りに行ったり、仏壇をお参りするなど親しみを込めて接して頂きたいと思います。なぜなら我々が親鸞聖人を師と崇めるように、皆さんも亡き方を生前、大変尊敬していたはずですから。

 故人の命日も誕生日と言えます。浄土真宗ではいのち終えると即成仏するという考えです。ですから命日は仏さまへの誕生日です。その日に人生を全うされ、最上の仏さまに生まれ変わったのです。そして故人が過ごしてきた人生を讃えるためにも「素晴らしき人生でしたね。思い残すことはないね」と言ってあげて下さい。別れをひたすら残念がり嘆き悲しむようでは、仏さまはその苦痛の表情を見て心配してしまいます。また命日やその季節を悪い日だと思わないで下さい。毎年命日の季節が来るたびに憂鬱になるようでは、仏さまが悲しみます。
「命日は最も悲しい日」でなく「仏さまへの誕生日」そう解釈して下さい。

母の日

 今日は5月の第2日曜日で、母の日に当たります。ですので少しだけ仏教との関わりを話しました。「父母恩重経」というお経があるのです。普段読み上げることはありませんが、確かにお釈迦様が父母の恩を大事にせよという説法を説いたのです。内容は省きますが、とにかく「父母のお陰で生まれ育った私たちは、その恩返しをするべきで、父母のために優しくしたり、感謝の気持ちで施しをしなさい」ということです。

2500年の昔から、今に至るまで父母への気持ちを大事にする考えがあったんですね。

 

仏教、お寺は死者を供養する為だけのものではありません。我々がお経や説法から、より良き人生の生き方を学び、実践していく学びの場です。これからも各法要で法話をしていき、色々な話をしていきたいと思いますのでので、ご参加宜しくお願いします。

              (法話・報告 善林寺八千代別院 主管 伊東 知幸