降誕会を迎える

来る5月11日、平成20年法徳寺「降誕会、永代経法要」が営まれます。
きっと数ある法徳寺の行事の中でも、最も意味の分かりづらい名前かもしれません。
特に分かりづらいのが「永代経」の方でしょうが、この説明は2005年5月のこの法話に書きましたので、そちらをご覧頂きたいと思います。

さて「降誕会」とは一体どんな行事なのでしょうか。それはズバリ浄土真宗の開祖、親鸞聖人の誕生日を祝う仏事です。親鸞聖人は承安3年(1173)5月、山城国(京都府)の日野という里でお生まれになりました。既に聖人は750年前にお亡くなりにはなっていますが、偉大な宗祖がお生まれになった日を、お祝いする大事な儀式、いわば誕生日パーティーです。かといってケーキやご馳走を食べ、祝杯をあげるわけではありません。親鸞聖人のご功績を讃え、宗祖のお陰でこのお念仏の教えに出会えたことに感謝するのです。ですから彼岸やお盆と違って皆さん方のご先祖を偲び、供養する儀式ではありません。

「お寺は先祖供養をする場所でしょう!お墓だってあるし。
                 お寺で誕生日をお祝いするなんて変だよ!」

と思う人もいるかも知れません。お葬式や法事に僧侶が欠かせないことから、一般には僧侶=死という連想をしがちです。そしてお経やお念仏は死者の霊を慰めるものだと思う人も多くいます。だから僧侶やお寺はお祝いの儀式にふさわしくないとされ、お寺の本堂やお仏壇はお祝い事に全く縁のないところと思われています。だけど決してお寺はお葬式や法事だけをする場所ではありません。昔は村の寄り合いにも使っただろうし、子供会や初参式(赤ん坊が誕生して初めてのお参りの儀)も各地のお寺で行われています。普段心のよりどころとしているお寺を身近に感じるためにも、いろいろな行事がお寺で催されるべきなのです。そのために広い境内や本堂、接待所なのが用意されているのです。

私たちはお念仏の教えをいただき、常に阿弥陀さまのお慈悲に照らされています。そして嬉しいときだろうと悲しいときだろうと、ご仏前に向かい手を合わせ、我が身を振り返って頂きたいと思います。ですから仏教徒なら人生の大事な節目には、お寺にお参りして頂きたいと思います。それこそ亡き方の誕生日やご自身の誕生日だってお参りしても良いと思います。

また人生の最も大事な節目の一つである結婚式も、お寺で執り行うことが出来ます。これは仏前結婚式といい、大きなお寺では珍しいことではありません。実は私ども夫婦も結婚式は、東京の築地本願寺にて仏前で行いました。もちろんお経も読むしお焼香もします。自分の信仰している阿弥陀さまの前で、人生の転機を報告できたことは大変素晴らしかったと自負しています。

ちなみに法徳寺は近年結婚式を執り行ったことはありません。(500年の歴史があるので、過去にあったかどうかは分かりません)是非、どなたか史上初となる、法徳寺本堂における仏前結婚式をあげてほしいと思います。

                  参考文献 マンガ仏事入門 本願寺出版 
                                     法話  八千代聖苑 伊東知幸