平成21年度 新年法要


平成21年1月2日法徳寺本堂において毎年恒例の新年法要が営まれました。
当日朝は厳しく冷え込みましたが、昼には日差しが暖かくなりたくさんの人出で賑わいました。

去年より午前と午後の2回行われるようになり、座席にもゆとりができるようになりました。
また、法要後には、壮年会による甘酒がふるまわれました。
        

       

(午前、午後共通式次第)                                     

1、一同合掌  2、参加者名及び事前申込者名読み上げ 3、僧侶が代表し焼香                 
4、全員で「正信偈」拝読
 5、代表役員挨拶    6、伊東知幸による法話                     

    

(法話)

 昨年から今年にかけて晴れの日が続いています。皆さん初日の出は見たでしょうか。昼ごろ起きてみた太陽では初日の出なんて言えませんよ。さてこの初日の出「ご来光」という言い方もしますが、この言葉は仏教用語の「ご来迎」からきているそうです。山頂から眺める日の出を見たとき自分の影が背後の雲に映り、頭の部分が光るように見えるそうです。それが仏像の後ろにある飾りの「光背」に似ていることから、日の出を「仏さまが迎えにきたようだ」→「ご来迎」→「ご来光」ということになったそうです。
 さて「ご来迎」と言いますと、命が終えるときに迎えに来る仏さまのことですが、決して「仏さまにあの世まで連れていかれる」などと思わないでください。私たちが、老いも若きも命を終了したときというのは、与えられた人生を全てやり遂げ、全うした日だと思うのです。だから予測できないその日まで人生に後悔のないよう、毎日を一生懸命生きるのです。そして臨終のとき、地獄に行くか、ご先祖の待つお浄土に行くかと考えたらお浄土に行きたいはずです。そのお手伝いをするのが「ご来迎」であり私たちの本尊「阿弥陀さま」なのです。この煩悩あふれる私たちが成仏するには、お念仏を称え信じることです。修行のように何百も何千も称える必要はありません。そう薦める宗派は「多念」の考えで、私たち浄土真宗は一回でも称えようと思ったなら救われる「一念」派です。どうぞこの「一年」、「一念」の教えを忘れないでください。

ほとんどの参加者はこの法要が「初詣」となるでしょう。そう有名神社仏閣にお参りすることが「初詣」と言うのではないのです。自分の信奉する宗教施設に参るのが「初詣」です。初詣ではむやみに御利益をお願いするのはよくありません。特に浄土真宗では身勝手なお願いを、仏さまにするのはご法度と言います。欲望とは無縁の御利益をもう既に得ているからです。
そのひとつに
「知恩報徳の益」というのがあります。これは、日頃の他人や仏さまの(恩)を忘れずにし(知)、そのありがたさ(徳)を讃え、感謝の気持ち(報)を持って生きることが出来る御利益だそうです。なぜこれを取り上げたかというと、うちのお寺の正式名は偶然にも「知恩法徳寺」というからです。多少字は違いますが、ここの檀家である皆さんには「知恩報徳の益」が備わっていると言っていいでしょう。

 最後に新年法要は別名「修正会」と言います。正月を修める会というのが語源でしょうが、俗説に、「去年の悪行を反省し、正しい方向へ軌道修正する」という意味があります。御利益を期待するのではない浄土真宗にふさわしい解釈といえます。みなさん今日は、去年犯してしまったどんな些細な罪も思い出し反省し、今年はより正しく生きようと決意して、人生を修正する日にしてください。

                           善林寺別院 八千代聖苑主管 伊東知幸