平易な言葉

皆さんは法事やお葬式に出席した際、お坊さんが称えるお経の意味を理解することは

できますか?

たとえ経本を渡されてゆっくり文字を追っても、当然できないはずです。

どの宗派のお経であってもそれは同じはずです。

ごく短い「般若心経」であっても意味は相当に難しく、平易な方である浄土真宗の「正信偈」で

あっても理解は不能なはずです。

あるご門徒さんは「お経は意味が解らないから有難いのだ」なんて冗談を言っていましたが、

読経は儀式的意味合いが大きいため、あながち間違いでもありません。

しかし浄土真宗で重要な御文である「御文章」や「領解文」は、解りにくいお経を解り易く伝える

ための文ですから、意味が解らなくてはなりません。ところが約500年前に書かれた「御文章」

や「領解文」も現代の私たちにはチンプンカンプンなのです。

私も若いころ意味が解らないので覚えるのに苦労しました。

そこでこのたび本願寺出版社より「拝読 浄土真宗のみ教え」という本が出版され、難しい昔の

言葉を現代風にアレンジしたのでご紹介します。

その中でも特に大事と思われるのは、浄土真宗教義の要である「領解文」を基に現代語の

七五調に改め「浄土真宗の救いの喜び」という詩に作り変えたことです。

以下に紹介しますので、お寺や仏壇の尊前で拝読・拝聴していただきたいと思います。

「浄土真宗の救いの喜び」

阿弥陀如来の本願は かならず救うまかせよと 

南無阿弥陀仏のみ名となり たえず私によびかけます

このよび声を聞きひらき 如来の救いにまかすとき

永遠(とわ)ない灯火(ともしび)が 

如来の大悲に生かされて 御恩報謝のよろこびに

南無阿弥陀仏を称えつつ 真実(まこと)

この世の縁の尽きるとき 如来の浄土に生まれては

さとりの智慧をいただいて あらゆるいのちを救います

宗祖親鸞聖人が 如来の真実(まこと)

浄土真宗のみ教えを 共によろこび広めます

浄土真宗では親鸞聖人750回大遠忌法要に向けいろいろな取り組みを行っています。

その中でも長い伝統のある経本内の文章(領解文、浄土真宗の教章、食事の言葉)を改編

するという取り組みは、現代に則した教義へ生まれ変わろうという御門主さまの強い熱意を

感じます。

どうぞ皆さんも新しい言葉に慣れて覚えていただきたいと思います。

(領解文は今まで通り掲載されます)




善林寺 八千代聖苑 主管 伊東知幸