”もうすぐお彼岸”

「暑さ寒さも彼岸まで」「彼岸花」などと、お彼岸は昔から日本人に親し

まれてきた国民的行事です。春分・秋分の日を中日とし、その前後

一週間のあいだ、寺々では彼岸会という法事が勤められ、先祖を偲

び、墓参りや寺院に参拝する期間になっています。法徳寺と致しても、

8月に盂蘭盆会法要を、多くのお参りの方々に助けられ盛大に営み、

ほっとしたのも束の間、またもや大きな行事がやって来るのでその準備

に取りかかっているところです。

 さて、お彼岸とは、私たちのいるこの世の此岸に対して、彼の岸つまり

お浄土を指す言葉です。インド語の「パーラミター」の漢訳で「到彼岸」

を略したものです。私たちの住む迷い多い此岸から、煩悩の川を渡り越

えて到達する仏の世界をいいます。この日はちょうど太陽が真東から昇

り、真西に落ちることから、西方の十万億土の地にあるとされる極楽浄

土を偲んで、わが国では一千年以上も前から、春秋のお彼岸にさまざ

まな仏教行事が勤められて来ました。そして此岸の現実を反省し、彼岸

の仏様のお徳をたたえるのです。

 つまり、彼岸とは、仏の世界に生まれていらっしゃるご先祖方を偲び、

やがて、自分も、老い病み死んでいかねばならない者であることを自覚

する期間なのです。だからこそ、すべての者を、彼岸に救うと願ってい

て下さる、仏様の教えに耳を傾けるのが大切なのです。

 お墓の前に行ったら、丁寧に墓石を洗ってあげて、ご先祖様のご生

前のご苦労をねぎらい、また極楽浄土に成仏されてからも、私たちを優

しく見つめてくださり、ありがとうの気持ちを込めて、心安らかに礼拝供

養してあげてください。「先祖を粗末にする者は、自分が粗末にされる」

とも言いますが、それに恐れるのではなく素直な気持ちで、我がいのち

のふるさとのご先祖に今の生活を報告し、報恩感謝のお念仏をして下

さい。

 お墓参りが終わりましたら是非法徳寺の彼岸会法要にお出かけ下さ

い。(皆様それぞれの菩提寺でも結構です)一同でお経を唱え、仏様を

礼拝供養し、ご法話を聞きます。「お説教なら結構。まだそんな歳では