浄土真宗で最も大切なことは、お墓参りだけではなく、
聞法(もんぽう)だと言われております。
聞法とは「法(仏の教え)を私が聞かせていただく」ということです。
仏教は、死んでからの救いを説き、生きている者にとっては、
関係ない教えという誤解を受けております。
しかし、浄土真宗の開祖、親鸞聖人(1173~1262)は、
念仏を称える者に、ただ今現世に於いて、素晴らしい利益が、仏様から与えられると
説かれました。その利益を、生きている者が聞かせていただくのです。
人間は、何の為にこの世に生まれてきたのでしょうか。
何のために生きているのでしょうか。
また死んだらどうなるのでしょうか。
この問いは、宗教の問いなのです。
その答えに親鸞聖人は教えて下さいました。
「人間がこの世に生まれて来たのは、仏になるためだ。
そして、私が仏になることのできる唯一の道が、阿弥陀様の必ず浄土へ救いとるという
願いを信じ、お念仏を称えさせていただくことである。
そして、阿弥陀様の救いを、子や孫に伝えるために生き、お浄土に生まれて仏になる
ために、この世を去らねばならないのだ。死ぬんじゃない、生まれるのだ」と。