報恩講はもっとも重要な法要 

 法徳寺副住職   伊東知幸

法徳寺では例年どおりに十月十日に報恩講が勤められましたが、お寺の報恩講が近づくと、お参りの方々に「十

月十日に報恩講が勤まりますので、是非お参り下さい」と勧めているのですが、時々「報恩講って何ですか?」と尋

ねられ、ガックリとくることがあります。浄土真宗のみ教えが十分浸透しているとは言えない関東では、報恩講を知

らないご門徒が増えてきているようです。そこで報恩講がいかに大切な法要かを話します。

報恩講は、浄土真宗のみ教えを開いて私たちにお示し下さった宗祖親鸞聖人の命日にちなんで、そのご苦労を偲

んで営まれる一年で最も重要な法要です。親鸞聖人は弘長二年(一二六二)十一月二十八日(太陽暦では一二六

三年一月十六日)に九十歳の生涯を終えられました。その聖人のご苦労、ご恩徳を偲び、感謝の心をあらわす日

です。私たちは、先祖の年忌法要には割合、気を配りますが、その先祖の方々が心から慕われたのが親鸞聖人

であり、また「聖人のみ教えをよりどころに人生を歩むように」と私たちに願われているのも先祖の方々です。聖人

のご恩を忘れるということは、ご先祖のご恩を忘れるに等しいと言えましょう。

親鸞聖人のご恩に感謝し、聖人がお示し下さった如来様のご本願を仰いで、お念仏申し人生を歩むのが我々門

徒です。報恩講はそうした私たちにとって、何よりの良き縁となる法要なのです。

本山では、毎年、聖人の御正忌(一月十六日)にあわせて、一月九日から十六日までの七昼夜、勤められます。築

地本願寺では十一月十一日から十六日にかけて勤められます。法徳寺では十三日に築地本願寺に団体参拝を

致しますが、あいにく満員のため申し込みは締め切らせて頂きました。全国の各寺院でも、本山の法要に先立っ

て、年内に勤めるしきたりで、相模組でも順に勤められ、我々僧侶は各寺院の報恩講に内陣出勤(本堂の奧に並

びお経を読む)するのがならわしとなっています。